義眼を何で拭いたらいいの?
いつもアツザワ・プロテーゼ九州のブログをご覧いただきありがとうございます。最近、作成した冊子の「義眼を洗浄後、ティッシュやタオルで義眼を拭かないで下さい。」という部分について、
「ティッシュもタオルもダメだと何で拭けば良いの?」というご質問をいただきました。
同じような疑問を感じられた方もいらっしゃるかと思いますので、
少し補足説明をさせていただきます。
まず、義眼をテッシュやタオルで拭かない方が良い理由が2つあります。
① 義眼表面に傷がつく。
② 義眼表面に繊維が残り、そのまま装用すると
ゴミが入ったような違和感を感じることがある。
時々お問合せいただくコットン(脱脂綿)の使用については、
特に②に対する注意が必要です。
繊維が出にくい加工のされているものであればご使用になられても良いと思います。
理想的には、義眼洗浄後は濡れたまま再装着される(つまり義眼を拭かない)か、
濡れたまま専用ケース内で液中保存、または自然乾燥です。
何らかの理由で義眼を毎日吹き上げたいという場合には、
メガネや、ジュエリーのケア用クロス(※研磨剤の含まれていないもの)または、
車のボディーの拭き掃除などに使われるヌメ革など、
傷をつけたり、義眼表面に繊維が残りにくい布の使用が良いと思いますが、
ティッシュやタオルであっても、
「擦らず優しく包み込むように水分を吸い取る」
「義眼を装用する前に再度義眼を洗浄し、表面に残っている可能性のある繊維を洗い流してから装用する」
という点に注意していただければ、ティッシュやタオルの使用も、
絶対に行ってはいけないことというほどのことではありません。
なお、アメリカの義眼師会では 「義眼装用時に瞼をティッシュやタオルで擦る、拭く」
ことはより厳格にNOとされています。
その理由は3つ挙げられます。
① 乾燥感の悪化、分泌物の増加
② 眼瞼下垂の原因になる可能性がある
③ 瞼の肌荒れや色素沈着の原因になる可能性がある。
義眼装用時の分泌物などが気になる場合には、
清浄綿や綿棒で目脂だけを拭い去るなど瞼や義眼に対する摩擦は最低限にすることをお勧めします。
義眼は義眼床の状態やお一人お一人の好みなどで使用方法も様々なバリエーションがあります。
「これはどうかな?」と思われることがありましたらどうぞお気軽にご質問ください!
もし、「こんなこと試したら最近調子が良いよ!」と言ったことがありましたら、ぜひお聞かせください♪
2022年06月16日 15:12