避難時持ち出し袋に入れる義眼グッズ
いつもアツザワ・プロテーゼ九州のブログをご覧いただき、
誠にありがとうございます。
今年の初めの熊本に続き昨晩の北海道と、
大きな揺れが続いていますね・・。
まだまだ寒い日が続く季節、
北海道の皆様が少しでも早く日常を取り戻されますようお祈りしております。
2016年の熊本地震の時には患者さまや、眼科の先生から、
避難所での義眼のケアについてお問合せの電話を多数いただいたのを思い出します。
避難時にスポイトを持ち出せず、取り出して洗えないといった
内容が多かったと記憶しています。
お家やご家族のこと、ご心配なことは他にもたくさんある中、
義眼の洗浄のために眼科に通われたかたがいらっしゃったこと。大変心苦しく思います。
備えとして、義眼のケア用品を持ち出し袋に入れられるのであれば、
以下のような内容が良いかと思います。
-手指消毒用のアルコールジェル
〇スポイト
-ソフトコンタクトレンズ用洗浄保存液1本
-予備の義眼(1つ前の義眼)
〇目薬
〇眼帯またはアイパッチ(特にお子様の場合)
外出先で被災される場合もあると思います。
〇印の3点セットはお守りとして
つねに持ち歩かれるといいと思います。
通常はより洗浄力の強いハードコンタクトレンズ専用洗浄液を
使用していただいていますが、
ソフトコンタクトレンズ用洗浄保存液であれば、
擦り洗い後のすすぎも洗浄液でできるため、お水が必要ありません。
平常時は義眼を毎日必ず取り外して洗浄していただくようお願いしています。
しかし、非常時、やむを得ない場合に限っては、
きちんと合わせて作られた義眼を装用されていること、
研磨など定期的に受けていらっしゃること、
痛みや違和感が生じていないことを前提として、
数日~1週間程度であれば入れたままでも良いと個人的には思います。
非常時に重たい洗浄液を何本も持ち出したり、
義眼の洗浄のために眼科に通ったりするよりも、
命を守るために優先されるべきものがある場合もあるかと思うので・・。
(積極的に入れっぱなしでも大丈夫!とお勧めしているわけではありません!
可能な状況であれば義眼は毎日最低1度は洗ってください。)
もちろん、義眼を装用したままお休みになることが
義眼床の状態によっては難しいという場合もありますし、
特に起床時の不快感など、お一人お一人感じ方や周囲の状況も違いますので、
非常時の義眼のケアについて何をどの程度まで行うか、
最終的にはご本人で判断していただくことになるかと思います。
「義眼」そのものについては大丈夫です。
もし、傷がついてしまったり汚れてしまったとしても、
落ち着かれてから磨くなり調整したりすることはできます。
まず、非常時にはご自身のお体と気持ちが少しでも楽になるようにされてください!
日本ロービジョン学会のリーフレットによると、
一般的な非常持ち出し品に加え、
見えにくい方は下記のようなものも準備しておくとよいそうです。
-保険証のコピー
-身体障碍者手帳のコピー
-家族の氏名、連絡先リスト
-家族の顔写真(安否確認のお手伝いを依頼する際につかわれるそうです)
-眼鏡・サングラス(まぶしさの強い方)
-拡大鏡
-音声時計
-ICレコーダー
-ラジオ
-白杖
-目薬
-強力懐中電灯(薄暗いと見えにくくなる方)
――――――――以下再掲―――――――――
(カラーの一般用、見えにくい方用(大活字版/大活字・白黒
反転版)、テキスト版、点字データ版)
『ロービジョン学会』
★リーフレットダウンロードページ
https://www.jslrr.org/information/disaster